小田急線向ヶ丘遊園駅の近くの商業ビルの中に「白いハコ」というコミュニティスペースがあります。ガラス張りの開放的な空間で、誰でも入りやすい雰囲気の場所です。
その白いハコでは、カフェ利用やカルチャースクールのように色々な団体がワークショップや習い事の場として利用することが出来る他、面白い取り組みの一つに「駅前本棚」というものがあります。コミュニティスペースの一角に、壁付で一面が本棚になっている場所があるのですが、「本棚会員」になると本棚のうち一区画のスペースが自分の本棚となり、好きな本を置いたり、好きなようにアレンジすることができるようになるのです(本棚会員にはプランがあり、サービスは有料です)。
私は、ブログで情報発信をしながら、地域や現実との接点も増やせたらいいなということを常々思っていました。
子育てひろば「みどりのへや」もその接点の一つですが、ブログでおすすめした本を、実際の本棚に置いて訪れた人が読むことができる場所が作れたら…とても素敵じゃないかと思っていたのです。「駅前本棚」でその思いを具現化できたらいいなと思い、先日会員の登録をしてきました。
そうしてできた本棚はこちらです。ブログで紹介した本や、パパママ向けの本、ぱらぱらと読むだけで癒されるような写真集、絵本などを置いてみました。
本棚会員は現在40名を超えているそう。個性豊かな世界が一つ一つの本棚に広がっていて、眺めるだけで楽しいです。一か月ごとに本棚の位置は入れ替わり、自分の本棚が公平に人の目に触れるような工夫がなされています。
「お店番」で交流する
この「駅前本棚」、自分好みの本棚を持てるという他にも醍醐味や魅力があります。それは本棚の「お店番」。本棚会員+αのプランになりますが、希望すると月に1~2回「白いハコ」でのお店番をする権利がもらえます。昨日、私も初めての「お店番」をしてきました。
お店番は何をするかというとそれは会員さんの「自由」とのことで、ワークショップを行ったり、座談会を行ったり、その人によってお店番の在り方も色々なようです。
私は初めてということもあり、ほっとできる空間を作れたらいいなということで「お話会」とざっくりとしたたてつけでお店番をすることにしました。なにより、私自身が来てくれた人とゆっくり話がしたいなと。
3時間ほど時間をとっていましたが、事前の告知をあまりしていなかったので「一人も来なかったらどうしよう」と心配していたのですが、蓋を開けてみると、ぽつぽつと、ふらりと寄ってくれる人が何人もいらっしゃり、8名の方がお店番に立ち寄ってくださいました。
中には、近くで違う用事で集まっている仲間に声をかけてくださる方がいたり、その呼びかけに対して何人もの人が実際に来てくれたり…ありがたいなぁと、私自身もとても楽しく過ごせる時間となりました。
その中には以前からの知り合いもいましたが、多くはゆっくり話すのが「初めて」の人でした。ゆるキャラについて盛り上がったり、記事の作り方について面白いお話が聞けたり、写真集を眺めながらゆったり「いいなぁ」という感じを味わったり、どんなことをしているのか自己紹介し合ったり、哲学や社会学、人類学の話になったり…。一人一人と色々なお話ができて豊かな時間となりました。
「本棚」を通じてできていく居場所
誰かの居場所を作れたらいいな、ということで本棚会員になり、お店番をしてみましたが、本棚を通じて人との繋がりが広がっていく、駅前本棚の可能性を一日にして実感することができました。何より、私の新しい「居場所」がひとつ増えたような感覚でした。
駅前本棚を持っている人は、白いハコがだんだんとホームのようになり、何かのついでに立ち寄ったり、催し物があれば「行ってみようかな」とフットワークが軽く来て下さる方が多いように思いました。本棚会員さん同士の仲が深まるだけでなく、新しい人にも常に開かれて居心地よく感じさせてくれる、「白いハコ」の開かれた明るい雰囲気と同じような素敵なコミュニティがそこにはあると感じました。
私も今後ワークショップだったり、色々なことを試していけたらいいなと思うお店番体験でした。白いハコでは色々なイベントも開催されていますので、ぜひ一度覗きにきてみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
【ご紹介した白いハコについて】
コミュニティスペース「白いハコ」(ホームページはこちらから)
小田急線向ヶ丘遊園駅徒歩1分 GINZA FOREST 2階(川崎市多摩区登戸2121-1)