私(みどりのへやblogの管理人)には、二人の子どもがいます。上の子は小学生、下の子は幼稚園生です。それぞれのやりたいことや主張がはっきり出てきて、言いたいことをしっかり聞かないと怒るし、ことばで説明して納得することが必要な場面も多くでてきました。兄弟げんかもよくします。仲良く遊んでいると思ったら、次の瞬間にはもめたり険悪になったりして大人が仲介しないといけなかったりと…毎日がにぎやかです。
そこには数知れずの試行錯誤があり、それぞれの子の個性や伝わりやすい関わり方もあるので、子どもへの伝え方には正解というものはないんだなということを日々実感しています。
今回は、同じく小学生2人の父親で、体験をギフトとして贈ることのできる事業をされている西村琢さんという方の書籍を紹介します。
『だから声かけ、話し合う~親と子の気持ちいい関係をつくる「やってみた」と「話してみた」』
こちらの本、タイトルが素敵だと感じて手にとりました。言葉でのやりとりがある程度可能になるという点で主に「小学生」との関わりを想定して書かれていますが、理論や研究ベースというよりも、一人のお父さんが目の前の子どもたちとの間で実践したありのままの親子の関わりが描かれています。なのでリアリティがあるし、自分の子育てにも取り入れられることが多いのではないかと思いました。
「5分」の使い方
以前の記事の中で、親子の特別な時間を5分つくるという方法について取り上げたことがありました。本書の中でも、例えば「満足の5分間」というページでは、以下のように5分間という時間について触れられています。
『学校から帰ってきた子どもにすかさず「サッカーしよう」と声をかけられたりします。仕事の合間だから相手をしてあげられるとしても5分か10分。大人の感覚だと、つまりそれはNOだと思い込んでしまいそうですが、子どもにとっては5分でも割と満足してくれることも少なくないというのが私の印象です』(「だから声かけ、話し合う」より引用)
大人と子どもの時間間隔は同じではないからこそ、5分でも10分でもいいから相手をしてあげると、子どもも満足してくれることがよくあるとの実体験が書かれていました。
また、「かかる時間別「遊びの定番」をつくっておく」というページでは、5~10分、30分~1時間、2~3時間と、1日や半日というよりももっと短い時間の単位で遊びの定番を作っておくと便利だと書かれていました。
たしかに、予定が急になくなってしまった時や、ちょっと時間が空いた時、次の休日家族でなにをしようかな、という時に「定番」があると便利だなと思います。小学生くらいになるとすぐにゲームや動画を観たがることも多いのですが、安易にそうした選択肢にいかずに、定番の遊びの中から親が提案できるというところもあるかもしれません。そのような点でも、遊びの選択肢を時間別に作っておくというのは参考になる考え方でした。
(ちなみに、今はなかなか考えられていませんが、管理人は子どもが生まれる前は「献立」をパターン化して、週がわりで献立の順番や内容をある程度決めていました。そうした毎日の晩御飯の献立を考えることとも通じることですが、予め型やパターンを決めておくと、それを決めるための時間と労力を減らすことに繋がるので、その分使える時間が増えるという利点があります。)
パパとしての視点
以前このblogでも取り上げた「子育てブレスト」という書籍とも共通しますが、パパ視点の考え方は、またママ視点の考え方とは違うユーモアさがあるように感じました。
あくまで管理人の感覚ですが、「ちょっと試してみよう」「実験してみよう」「観察してみよう」…という、子どもとの関わりそのものを引いた目で(俯瞰して)見ながら、楽しめるというようなところがあるように思います。その視点は、時に子どもと近づきすぎたり、「こうしなければ」と責任感を感じやすいかもしれないママの視点からみても参考になることが多いと思いました。
子どもとの対話を通して自分も楽しもう!
そのように、パパの視点から「やってみた」ことと「話してみた」ことを書籍を通して読むことで、子どもには子どもの考え方があるんだと認めながら、軽やかに向き合う親の在り方の一つのモデルを知ることができました。母親が不在の時、キャンピングカーを借りて何泊かの旅行に出かけるというエピソードも素敵だと思いました。少しおおざっぱで、思い切ったことも、一緒にやってみる。親自身も楽しんで過ごすヒントを得られたように思います。
子どもとの関わりを通して親自身も楽しむこと、それが子どもにとっても、親自身にとっても大きな宝になるのではないでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。