みどりのへやにくるお母さん達から、「この子くらいの時期にはどんな遊びをさせたらいいでしょうか?」と質問を受けることがあります。
これは、その子のその場での様子や興味関心、発達によって変わってくるものもあるので、みどりのへやでは普段のお話を伺いながら個別性に沿ってお伝えすることが多いです。
“遊び”は、日々のお世話とともにお母さん・お父さんと子どもとのスキンシップの入り口になるものでもあり、その時々の発達や興味を促進していくものでもあります。
ここでは、赤ちゃんから幼児さん、それぞれの時期の発達に応じた遊びについて月齢別に大まかに言えることを紹介していきます。
0か月~2か月の遊び ~反射期~
この時期の赤ちゃんは、吸てつ反射や把握反射など動物として生き残るために生まれつき備わっている「反射」がまだ残存しています。初めは自分の意思ではない「反射」が、徐々に赤ちゃん自身が自分から行う「反応」に変わっていく時期です。この時期に反射を用いた遊びを取り入れる中で、反射での動きが促進され反応に変わり、脳の前頭前野と呼ばれる部分が発達していくと言われています。
にぎってみよう
把握反射(手のひらに何かがふれると、反射的にぎゅっと握りしめる反射)を使って親指や棒などを握らせます。より力を入れやすくなるように、親指が外に出るようにして握らせてみるとよいかもしれません。(親指が中に入っていると力が入りにくいため)
赤ちゃんが握るタイミングで「ぎゅっぎゅっ」「にぎにぎ」など声をかけたり歌に合わせてみたりしてもよいでしょう。
両足つんつん
おむつ替えの時にも活用できる遊びです。
赤ちゃんの両足をそろえてひざを曲げて、足の裏を手で軽く押してあげます。赤ちゃんがそれに対して足で押し返したり蹴ってくるように促していきます。だんだんとこの動きの中で自分の体は自分の意思で動くものだという意識を育んでいきます。
赤ちゃんと視線を合わせてスキンシップする中で行いましょう。赤ちゃんの足の動きに合わせて声をかけてあげてもいいですね。
注視・追視遊び
注視(じっと見る、目を合わせる)
生まれたばかりの赤ちゃんの視野はまだとても狭く、近くにあるものしか認識することができません。お母さん・お父さんが赤ちゃんの顔に自分の顔を近づけて、目を合わせながら声をかけたり、お名前を呼んだりふれたりしていきましょう。
この関わりも「注視」遊びの一つとなります。赤ちゃんが興味をもって、目の前のお母さんに焦点を当てる練習にもなります。
(赤ちゃんと目が合わなくても、無理にさせようとしなくて大丈夫です。赤ちゃんがどこに興味を持っているか、どこを見ているか、興味を失っているか、様子を観察してみましょう)
追視(物を見て、目で追いかける)
また、赤ちゃんの視界のすぐ上に物を持ってきたり吊り下げたりしながら、少し動かしてみて「見る」ことを促してみる遊びを試してみましょう。赤ちゃんの興味を惹きやすいように、はっきりした色のものがよいかもしれません。ベッドメリーやベビージムを赤ちゃんの視界に置くのも良いですね。
物を「見る」ようになってきたら、横にゆっくりと動かして目で追うかどうか、声や歌に合わせて試してみるのもよいでしょう。首がすわる前の時期の場合は、早すぎない動きで赤ちゃんの視野の中で行うようにしましょう。
それぞれシンプルな遊びをご紹介しました。日ごろお世話をしながらの、スキンシップのバリエーションの一つとして参考になればと思います。
次の投稿では、ねんねの赤ちゃんと一緒に行えるふれあい遊びをいくつか紹介していきます。